「文部科学省課題解決型高度医療人材養成プログラム 重症児の在宅支援を担う医師等養成事業 インテンシブコース」の研修を修了しました. 理学療法士 小柳翔太郎

  昨年の4月から今年の2月にかけて鳥取県で開催された全8回の研修には,医師,看護師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,介護福祉士,保健師,歯科衛生士,児童相談所の相談支援員など多職種が参加していました.この研修を通して多職種連携に必要となる「1.個々の専門能力,2.コミュニケーション能力や医療・保険・福祉に共通する価値観,3.他の専門職と協働する能力」について学びました.

 在宅で生活する障害児・者を支援していくと考えたときに,理学療法士という立場のみで考えつくことには限界があります(理学療法士はリハビリテーションの専門家であるため,福祉制度の利用方法には疎いです).それは,どの職種でも言えることだと思います.この研修では,乳幼児期から成人期にかけての医療・福祉について,多職種が一緒に学ぶことで,自分では分からないことをご家族に相談されたときに,どの職種が専門で,どのような働きをしているのかを事例を通して学ぶことができました.
 

  もっと多職種で連携し情報を共有することが出来れば,在宅で生活する障害児・者やご家族のニーズに合わせた支援を行うことも可能となり,その目標に向けた包括的な支援を行うことで,子どもの将来についての不安も軽減できると思います.私自身,様々な視点で子どもやご家族のことを考えていたつもりでしたが,抱えている問題は発達を支援することで解決できるものだけではないということに改めて気付かされました.障害児・者の医療や福祉の知識や技術の習得だけではなく,医療や福祉に携わるものとして,多職種連携の必要性を知る機会となりました.

  研修に参加している人のほとんどが鳥取県内から参加されており,研修が終わる頃には,多職種で今後のことについて話し合うなど,関係性を強めていました.
広島でも鳥取の皆さんのように,障害児・者を多職種で支援していけるよう,良い関係性を作っていくことができたらいいなと思います.

  最後になりましたが,研修会に参加する機会を与えていただいたことに感謝し,他のセラピストとも学んだことを共有していきたいと思います.

・ 平成30年度募集要項: http://www.med.tottori-u.ac.jp/jushoji/files/32404.pdf
・ 文部科学省課題解決型高度医療人材養成プログラム 重症児の在宅支援を担う医師等養成事業ホームページ: http://www.med.tottori-u.ac.jp/jushoji/